暑かった夏が過ぎて涼しくなると、あっという間に年末となりお正月がやってきます。
お正月につきものの、お雑煮はどんな言われがあって、いつ食べたたらいいのでしょうか?
お雑煮はいつ食べる?
お雑煮はいつ食べなくてはならないというものではないので、それぞれの家庭で
都合のいい時間に食べて良さそうですが、神様にお供えして、
そのお下がりをいただく形をとるので、年が明けてから食べるのがいいでしょう。
ほとんどの家庭では、元日の午前中に食べることが多いでしょう。
大晦日は遅くまでテレビを見ていたり、除夜の鐘を突きに行ったりと
遅くまで起きているので、いつもよりは朝食が遅くなるかもしれませんが、
朝食のタイミング、もしくはお昼ごろ起きてきて朝昼兼用の食事として、食べることが多いですね。
家族そろって、「あけましておめでとうございます」の挨拶をして、
みんなでお雑煮をいただき、家内安全を願うと言うのはとても理にかなっています。
お餅が余るからという訳ではなく、お正月三が日はお雑煮を食べてお餅を
1つずつ増やすと縁起がいいと言われています。
そんなお雑煮ってどんな意味があるのでしょう?
お雑煮の意味は?どんなもの?
お正月は年神様をお迎えする行事です。
そのためきれいに部屋を掃除して、門松やお飾りなどを飾って目印にします。
おせち料理は、それぞれに願いが込められたり、縁起を担いでいます。
黒豆:マメに働けるように
レンコン:見通しがいい
海老:長寿
昆布:喜ぶに通じるから
きんとん:お金をイメージ
田作り:豊作祈願
ダジャレだったりもしますが、意味があるものなのです。
お雑煮は、神様にお供えすることでお餅に神様のちからが宿ると考えられていて
神様のちからが宿ったお餅を食べることで、神様のちからも取り込めると考えられていたからです。
お雑煮を食べることで、豊作、家内安全、しあわせに暮らせるとされていて、
縁起の良い食べ物なのです。
全国のお雑煮をご紹介!!
日本各地では名産品が異なりますので、お雑煮の具は様々です。
出身地が異なる男女が結婚することも珍しくないので、家庭の数だけ
お雑煮のレシピがあると言えそうです。
家庭環境の異なる人々が集まると味噌汁でケンカになることがしばしば。
お雑煮はさらにケンカになりやすい要素を含んでいますので、ご注意ください。
例えば、元日にパパの実家風のお雑煮にして、2日にはママの実家風のお雑煮に
するなど工夫をしましょう。
・関東のお雑煮
しょうゆ味のすまし汁。具材は鶏肉、大根、にんじん、かまぼこなど。
・関西のお雑煮
白みそ仕立て。具材はサトイモ、大根、にんじんなど。
・北海道のお雑煮
すまし仕立て。鮭やイクラが入るのが特徴。
・広島のお雑煮
牡蠣やブリなど魚介類が入るのが特徴。
・香川のお雑煮
白みそ仕立て。あんこいりのお餅が入るのが特徴。
・博多のお雑煮
すまし仕立て。ブリや海老が入るのが特徴。
北から南まで様々なことがわかりますね。つまりは神様のちからが宿ったお餅を
その地域で採れた食材と一緒においしく頂くことで、新しい年がしあわせに満ちた
年であることを願うのが目的なので、「わが家のおいしいお雑煮」を作ればいいのです。
~わが家のお雑煮~
祖父母の代から東京で暮らしていた私の実家のお雑煮はすまし仕立てで小松菜が
入っているのが特徴でした。「菜(名)をあげる」につながっているからです。
夫は東京出身でしたが、義理の父は秋田出身できのこがよく採れる地域だったので、
きのこがたっぷりでした。わが家では夫がお雑煮づくりを担当していて、
さらにおいしくしようと、豚肉、大根、にんじん、ごぼう、きのこを入れています。
関東と関西でお餅の形が違うわけ
もともとは年末にそれぞれの家庭でお餅をついて、お餅を小さく丸めるので、
丸いお餅を食べていました。
しかし、江戸時代になって江戸の人口が急激に増えました。
しかも、そのほとんどの人が長屋に暮らしていたので、
うすや杵を置く場所も、お餅をつく場所もありませんでした。
そこで登場したのが、お餅をついてくれる”お餅つき代行”という商売。
これは便利と大人気になりましたが、どんどん江戸の人口が増えてしまい、
いちいちお餅を丸めるヒマがなくなってしまいました。
そこで、お餅をうすくのしただけで、お客に渡し、それぞれで切ってもらうことにしました。
四角いお餅を切ったので、四角い切り餅になったのです。
お雑煮の汁の日持ちは2,3日です。最近はどの家庭も暖房が効いていますので、
冬とはいえ台所も暖かいです。
安全にたべるためには、冷蔵庫で保存することをお勧めします。
まとめ
お雑煮は元日の朝から昼までに食べることが多いようです。
神様にお供えして神様のちからが宿っているものを頂くかたちを取るので、
年があらたまってから食べるのが良いでしょう。
日本の北から南までお雑煮のレシピは家庭の数ほどあります。
地域性、家庭の様子があらわれがちなので、ケンカのネタになりやすいですが、
「わが家のおいしいお雑煮」を作ると考えましょう。
具材によってお雑煮の日持ちが異なります。だいたい2,3日と考え、
冷蔵庫に保存して早めに食べることをお勧めします。